変わったのは、真ん中の音の高さだけ
「和音を聴く」で鳴っているのは、ド・ミ・ソです。ボタンを押すと、両端のドとソはそのままで、真ん中のミだけがミ♭に下がります。動いたのはこの1音だけなのに、部屋の明るさが変わったように聞こえた人が多いようです。私には、同じ窓に薄い雲がかかったように聞こえました。
ここで面白いのは、「暗い」と感じた側の和音が、全体として低いわけではないところです。いちばん低いドも、いちばん高いソも動いていません。変わったのは、真ん中の音と土台の音との距離だけです。
もうひとつ、頭の中で試してみてください。同じ和音を、速いテンポで、あるいはずっと高いところで鳴らしたと想像すると、同じ音の並びでも表情が変わります。明るい・暗いは、真ん中の音の高さで大きく決まり、速さや音域、前後の和音で細かく揺れる、というのが近い言い方です。
名前を知る
ド・ミ・ソの和音は Cメジャー、ミをミ♭に下げた和音は Cマイナー と呼ばれます。土台の音(ド)から真ん中の音までの距離を「3度」と呼び、遠いほうを長3度、近いほうを短3度と言います。
Cメジャー
ドミソ
ドからミまで、半音4つ分(長3度)Cマイナー
ドミ♭ソ
ドからミ♭まで、半音3つ分(短3度)長3度を持つ和音がメジャー、短3度を持つ和音がマイナーです。曲の多くの場面がどちらの和音を土台にしているかで、長調の曲、短調の曲と呼び分けます。
理論上の事実
土台の音から真ん中の音までが半音4つ分なら長3度(メジャー)、半音3つ分なら短3度(マイナー)になる。
景色(比喩)
この記事では、木漏れ日の窓に薄い雲がかかる、という絵で表しています。
感じ方(文脈で変わる)
明るい・暗いのほかに、開く・閉じる、暖かい・涼しい。速さや音域、前後の和音でも印象は変わります。
メジャーが必ず明るく、マイナーが必ず暗く聞こえる、というわけではありません。ゆっくり低く鳴らしたメジャーは静かに、速く高く鳴らしたマイナーは軽やかに聞こえることがあります。真ん中の音は、明暗を決める大きなひとつの手がかりです。
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短調はなぜ悲しく聞こえる?
同じ3つの音なのに、ひとつ動かすだけで影が差す。その正体を、机の上で確かめます。
- 参考: Open Music Theory「Triads」(三和音の構成)
- 参考: Open Music Theory「Intervals」(音程の数え方)
- この記事の音は、ブラウザの中で合成しています。楽曲の録音や外部サービスは使っていません。
